肩鎖関節脱臼
肩鎖関節脱臼とは、肩甲骨の烏口突起・鎖骨で構成される関節部分の脱臼で、脱臼時には肩鎖靭帯・烏口鎖骨靭帯などが損傷します。脱臼するシチュエーションとしては、転倒による肩への直接的な外力によって生じます。骨同士が押し合いになり、そのストレスに耐えられなくなった靱帯が断裂し、脱臼となってしまいます。完全断裂による脱臼では、鎖骨の端が飛び上がった様な状態になります。
お悩み症状
Trouble
- 鎖骨の端の部分が痛い
- 肩は動かせるが、最大まで上げると痛い
- 鎖骨の端が浮いている
- 横向きに寝ると痛い
- 背中を丸めると痛みが出る
- 肩を動かすと痛みが出る
原因
Cause
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①インナーマッスルの弱化:肩関節は、棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋の4つのインナーマッスルがあります。これらの筋肉は、上腕骨を肩甲骨に引き付ける作用があり、肩関節の安定性に関与しています。これらの筋肉が弱化する事で、適切な関節運動・安定化が妨げられてしまいます。
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②アウターマッスルの強化:基本的に肩周囲の筋肉で、直接的に肩鎖関節を固定する役割を持つ筋肉はありません。ですが、三角筋・大胸筋・僧帽筋など、鎖骨を取り巻く筋肉の厚みを増やす事は、直接的な外力から守る事ができます。
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③不良姿勢:巻き肩は、肩鎖関節脱臼の要因ともなりえます。基本的には、外力で関節の許容範囲を超える事で、肩鎖関節脱臼は起こります。巻き肩の場合、肩甲骨が広がった(外転)状態になります。この際、胸部の筋肉が緊張している事で、ニュートラルポジションに戻す事ができなくなっています。その状態で、外転外旋方向への外力が加わった際に、肩甲骨の動きが少ないと、ダイレクトに肩関節のみにストレスが加わってしまいます。ですので、リハビリ期間に肩のニュートラルポジションを獲得しておく事をおすすめします。
ご自身での対処法
Yourself
自宅での応急処置はこのRICE処置を行ってください(怪我の直後・練習後)。15-20分を目安に、痛みがある箇所に対して行っていきます。肩鎖関節脱臼の場合は、完全に治す為には手術が必要になってしまいます。ですが、脱臼のままでもスポーツを行う事は可能な場合が多いです。外見上(鎖骨が浮いている)の問題がないのであれば、保存療法でスポーツ復帰を行う事もできますが、一度医師と相談の上で検討していただく事をおすすめします。
当院での施術
Treatment
【アスリート整体】施術+特殊電気治療+リハビリを組み合わせたプログラムです。怪我の発生から日常生活を送れるまでの期間をサポートしています。【アスレティックリハビリテーション】併設のジムで、筋力・柔軟性・コーディネーションなど、競技に合わせたプログラムでリハビリテーションを行っていきます。