脊柱管狭窄
脊柱管と呼ばれる、背骨にある神経の通り道で圧迫を受ける事で発症するのが脊柱管狭窄と言われています。背骨を構成する組織の変性により(前方:椎間板の変性・椎体後縁骨棘/側方:椎間関節の骨棘/後方:黄色靭帯の肥厚)神経が圧迫されてしまいます。中年男性に多く見られ、前屈よりも後屈動作で症状が強く出現する傾向があります。急に発症するというより、椎間板症などの病態が徐々に悪化していく事で発症してしまいます。脊柱管狭窄症は、軽症であればリハビリの適応範囲です。しかし、神経症状が強く日常生活に支障が出ているような場合は、外科的な処置が必要になる事もあります。その為、初期の腰痛や椎間板症などの軽症な時期にリハビリを進めていく方が重要と考えます。
お悩み症状
Trouble
- 足先が痺れる
- 指先が膜を張ったような感じがする
- 歩くと足がだるく、少し休むと回復する
- 長時間の同じ姿勢が困難
- 座るより立っている方が楽
- 腰を反る動作が痛い
原因
Cause
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①柔軟性の不足
運動不足などにより、特に中高年では柔軟性の低下が見られます。股関節周りや背中(胸椎)の筋肉が硬くなり、腰へのストレスを増強してしまいます。腰部は他の関節に比べて、回旋の可動域が狭く(1つの関節で1度程度)、動くよりも『固定』に特化した関節となっています。股関節・胸椎などの関節の動きが悪くなってしまうと、腰椎がそれを補う事で次第に腰痛を引き起こしてしまいます。 -
②インナーマッスルなどの弱化
背骨を安定させる、腹横筋などの機能が低下する事で症状を悪化させてしまいます。背骨から腹部をぐるっと一周する(コルセットのような作用)腹横筋の機能が低下すると、内臓の重りで骨盤を突き出したような姿勢になってしまい、腰部の後方に圧迫ストレスを加え、脊柱管狭窄症の症状を増大させてしまいます。一般的な『ドローイン』などの腹式呼吸で、刺激を入れていく事も大事ですが、立位での腹圧のコントロールを中心に行う事が重要です。 -
③反り腰などの不良姿勢
脊柱管狭窄症で注意が必要なのは、反り腰などの骨盤前傾・腰部前屈の状態です。この姿勢だと、後方の椎間関節や椎間板へのストレスとなってしまう為、注意が必要です。腸腰筋・大腿四頭筋・広背筋・多裂筋などが短縮、臀筋・腹横筋・内転筋などの筋力低下が疑えます。リハビリでそれらの筋肉に対してアプローチし、腰への負担を軽減していく事が重要となってきます。
ご自身での対処法
Yourself
脊柱管狭窄症はリハビリで筋力・可動域を回復させる事が必要になってきます。特に腹部のインナーマッスルを強化する事が必要なので、自宅では下記のような運動を行うようにしましょう。
【ドローイン運動】
①仰向けに寝転び膝を曲げる
②息を吸い込み、口で吐きながら下腹部を凹ませるように締める
③肛門を同時に締める
※10回×3セット。
当院での施術
Treatment
【アスリート整体】施術+特殊電気治療+リハビリを組み合わせたプログラムです。怪我の発生から日常生活を送れるまでの期間をサポートしています。【アスレティックリハビリテーション】併設のジムで、筋力・柔軟性・コーディネーションなど、競技に合わせたプログラムでリハビリテーションを行っていきます。