外反母趾
外反母趾とは、母趾の第二関節(MTP関節)で小趾側に折れ曲がった状態を指します。HV角(中足骨と基節骨の角度)が20度以上あると、外反母趾と判定されます。中高年の女性に多く、原因はヒールなどの靴・扁平足・足の形など様々な原因があります。多少の変形であれば問題ありませんが、放置するとHV角が進行し、バニオンと呼ばれる瘤のような変形を起こしてきます。この変形により、母趾の可動域が制限され、かつバニオンの痛みが強くなる場合は、リハビリでの保存療法が困難となる為、初期のうちにリハビリ・インソールを着用する事をおすすめします。
お悩み症状
Trouble
- 良い幅が狭い靴を履くと痛い
- 長時間の歩行が辛い
- ヒールなどの踵が上がる靴を履くと痛い
- 母趾に瘤のような変形ができてきた
- 痛みが強い時は、皮膚を触るだけでも痛い
- 市販のインソールを試したが効果がない
原因
Cause
-
①扁平足
扁平足の場合、踵の回内(オーバープロネーション)により、体重を分散させようと中足骨が横に広がり『開張足』になってしまいます。この場合、母趾に外反方向の圧迫ストレスが加わり、徐々に変形を起こしてきます。特に女性では、ヒールなどの爪先への荷重がかかる靴や、横幅が狭い靴を履く機会が多く、特に注意が必要です。 -
②先天的な足の形
足の形は、3種類あり『ギリシャ型:25%・エジプト型:70%・スクエア型:5%』に分類され、その中でも『エジプト型』は、外反母趾になりやすいと言われています。これは、外反方向に行かないように第2趾がストッパーになりますが、エジプト型は母趾の方が第2趾よりも長く、制限をかけにくい骨形状となっている為です。足の形は生まれつきのため、形を変える事はできませんが、足の内在筋・下腿部の筋肉(後脛骨筋・長腓骨筋)の機能改善、インソールの着用で修正する必要があります。 -
③他の関節からの影響
扁平足は、踵の骨が内側に傾く『回内足:オーバープロネーション』によって生じてしまいます。回内足により、上の関節に影響を与え『下腿:内旋・膝:外反・大腿:内旋』と連鎖していきます。これは、踵の回内足による影響で上に連鎖する場合ですが、逆のパターンも存在します。例えば、中臀筋の筋力低下では、歩行時に『骨盤の傾斜(トレンデレン)・大腿:内旋・膝:外反・下腿:内旋・足部:回内』と上からの影響が、下の関節に影響を与える場合もあります。リハビリでは、どこに問題があるかを判断し、全体的なアプローチをする事で症状を軽減させていく必要があります。
ご自身での対処法
Yourself
自宅での応急処置はこのRICE処置を行ってください(痛みが出た時・よく使った後)。15-20分を目安に、痛みがある箇所に対して行っていきます。外反母趾はリハビリで筋力・可動域を回復させる事が必要になってきます。特に母趾の柔軟性が必要なので、自宅では下記のような運動を行うようにしましょう。
【タオルギャザー】
①椅子に座る
②足裏にタオルをしく
③足趾全体の指でタオルを引き寄せる
※開閉を20回×3セット。
当院での施術
Treatment
【アスリート整体】施術+特殊電気治療+リハビリを組み合わせたプログラムです。怪我の発生から日常生活を送れるまでの期間をサポートしています。【アスレティックリハビリテーション】併設のジムで、筋力・柔軟性・コーディネーションなど、競技に合わせたプログラムでリハビリテーションを行っていきます。