肩関節脱臼
肩関節脱臼とは、肩甲骨と上腕骨で構成される『肩甲上腕関節』の脱臼を指します。肩関節は、骨同士の連結がなく、筋肉と靭帯でのみ連結されています。手を挙げた状態(肩関節:外転・外旋)や、腕を後ろにした状態(肩関節:伸展)で外力が加わった際に脱臼を起こしやすいとされています。脱臼を起こすと、連続性を保っていた関節包や靭帯が損傷している為、軽度の外力でも再脱臼しやすい状態になってしまいます。初回脱臼の際は、骨折を合併している可能性もあるので必ず整形外科で診察を受けるようにしてください。
お悩み症状
Trouble
- 腕を動かす事ができない
- 肩が下に下がったような状態になっている
- プレー中に衝撃で、肩の中がずれるような感じがある
- 手をあげたり、頭より後ろに手を伸ばすのが怖い
- 何回も外れてこの度に困る
- 脱臼しそうで思いっきりプレーできない
原因
Cause
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①インナーマッスルの弱化:肩関節は、棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋の4つのインナーマッスルがあります。これらの筋肉は、上腕骨を肩甲骨に引き付ける作用があり、肩関節の安定性に関与しています。これらの筋肉が弱化する事で、適切な関節運動・安定化が妨げられてしまいます。
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②トレーニング不足:単純に筋力をつける事も、肩関節脱臼の予防にはなります。しかし、スポーツ競技においては、瞬間的な筋発揮・不意な外力に対して対応しなくてはなりません。関節内には、外力に対して反応するセンサーがついており、肩関節にも存在します。その為、リハビリ期間では、それらのセンサーを活性化させる為に、リアクション(反応)トレーニングなどを積極的に取り入れ、外力に対抗する準備をしていく必要があります。
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③不良姿勢:巻き肩は、肩関節脱臼の要因ともなりえます。基本的には、外力で関節の許容範囲を超える事で、肩関節脱臼は起こります。巻き肩の場合、肩甲骨が広がった(外転)状態になります。この際、胸部の筋肉が緊張している事で、ニュートラルポジションに戻す事ができなくなっています。その状態で、外転外旋方向への外力が加わった際に、肩甲骨の動きが少ないと、ダイレクトに肩関節のみにストレスが加わってしまいます。ですので、リハビリ期間に肩のニュートラルポジションを獲得しておく事をおすすめします。
ご自身での対処法
Yourself
脱臼直後は、すぐに医療機関を受診して下さい。脱臼を整復する必要がありますので、むやみに動かさないようにしましょう。又、可能であればすぐに氷で冷やして下さい。肩関節脱臼は、反復性に移行する場合が多いので、現在の競技・パフォーマンスレベルに応じて、手術をするかどうかを医師と相談する必要があります。当院でのリハビリは、日常生活に支障がなく、競技に復帰するまでのアスレティックリハビリテーションを行っていきます。ご不明な点があれば、お気軽にご相談ください。
当院での施術
Treatment
【アスリート整体】施術+特殊電気治療+リハビリを組み合わせたプログラムです。怪我の発生から日常生活を送れるまでの期間をサポートしています。【アスレティックリハビリテーション】併設のジムで、筋力・柔軟性・コーディネーションなど、競技に合わせたプログラムでリハビリテーションを行っていきます。