ハムストリングス肉離れ
太ももの裏にあるハムストリングスは、大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋の3つの筋肉で構成されています。特に大腿二頭筋が、肉離れを起こしやすく、ダッシュや切り返し時に発生しやすいと言われています。ランニング動作において、脚振り出し(股関節屈曲)から、接地期(股関節伸展)において、エキセントリック収縮が(伸ばされた状態から力を入れる収縮)かかった際に起こりやすいとされています。Ⅰ度:筋肉部分損傷(筋肉痛のような痛みはあるが、歩行が可能。皮下出血なし。全治4~6週)。
Ⅱ度:筋肉部分断裂強い痛みがあるため歩行困難。皮下出血あり。全治6~8週)。
Ⅲ度:筋肉完全断裂(かなりの痛みがあり、歩行困難。皮下出血があり、陥凹が見られる。全治3ヵ月)。
お悩み症状
Trouble
- ダッシュした時に、ブッチと音がした
- 膝を曲げ伸ばしすると痛い
- モモ裏に内出血・熱を感じる
- 筋肉がボコッと凹んでいる
- ストレッチが痛くてできない
- まっすぐ立つと膝が伸びるので、痛くて曲げてしまう
原因
Cause
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①柔軟性の低下:スポーツによるオーバーワークで筋肉が疲労している場合、怪我のリスクを伴います。ハムストリングスの柔軟性の評価として『SLRテスト』を用いて評価する事が可能です。教科書的には、膝が伸びた状態で足が90度上がる状態が正常と言われています。もともと硬い方もいる為、左右差を見る事で過剰に使いすぎていないかを判断する事も可能です。疲労がたまらないように、日頃からウォーミングアップ・ダウン・アイシングをしっかり行うようにしましょう。
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②体の使い方:ハムストリングスを過剰に使ってしまう、体の使い方もストレスの原因となってしまいます。股関節を過度に曲げた状態のスクワットでは、坐骨結節に付着するハムストリングスにストレッチがかかりやすい状態になっています。その為、スクワット動作での体幹の傾斜角・膝の屈曲角度をしっかりと体に覚えさせる必要があります。一般的に綺麗なフォームと言われる『シンアングル』を調整する事で、ハムストリングスへの負荷を軽減する事が可能です。
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③筋収取の変化:キック動作(股関節:伸展・膝関節:屈曲)など、筋肉をストレッチした状態からの収縮を『エキセントリック収取』と呼びます。このエキセントリック収取は、通常の筋収縮よりも、筋肉への負荷が高いと言われています。普段のトレーニングやリハビリでは、重量を担いで『ゆっくりな動作』で行う事が多いです。しかし、実際の競技では『瞬間的な爆発的な筋力』が必要になります。その為、トレーニングやリハビリでも同じように『軽負荷での爆発的な筋力トレーニング』を行う必要があります。
ご自身での対処法
Yourself
自宅での応急処置はこのRICE処置を行ってください。慢性的な痛みであっても、アイシングを行って大丈夫です。15-20分を目安に、痛みがある箇所に対して行っていきます。痛みが強く、改善がない場合は、医療機関を受診するようにしましょう。ハムストリングス肉離れの場合、リハビリで可動域・筋力を回復させる事が必要になってきます。怪我から日数が経ち、安静時の痛みがなくなったら、下記のような運動を少しずつ行うようにしましょう。
【レッグカール】①下向きに寝転び、膝を曲げる②膝を可能な限り曲げる③息を吐きながら膝を曲げるように力を入れる※5秒間力を入れたら、10秒休み×10回。
当院での施術
Treatment
【アスリート整体】施術+特殊電気治療+リハビリを組み合わせたプログラムです。怪我の発生から日常生活を送れるまでの期間をサポートしています。【アスレティックリハビリテーション】併設のジムで、筋力・柔軟性・コーディネーションなど、競技に合わせたプログラムでリハビリテーションを行っていきます。