腸脛靭帯炎
腸脛靭帯炎とは、別名『ランナー膝』と言われ、長距離ランナーの方に多いスポーツ障害です。大腿筋膜張筋からつながる腸脛靭帯が、膝の外側を通過する際に、大腿骨外側上顆の付近を通ります(膝伸展時:前方/膝屈曲時:後方)。繰り返しの屈伸運動により腸脛靭帯と大腿骨外側上顆が擦れあう事で炎症を起こしてしまいます。
お悩み症状
Trouble
- 膝の外側が痛い
- 膝の屈伸運動で擦れるような痛みがある
- 温まると動けるが、運動後に痛む
- 長時間のランニングが困難
- ストップや切り返しの動作で痛い
- 大会までに痛みを減らし、パフォーマンスを上げたい
原因
Cause
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①ウォームアップ・ダウン不足:腸脛靭帯炎は、繰り返しのストレスによるスポーツ障害です。大腿四頭筋や大腿筋膜腸筋を過剰に使う動作だと、どうしても靭帯が骨と擦れてしまい症状を悪化させてしまいます。その為、日頃から大腿筋膜張筋へのストレッチ・アイシングを行う事が必要になってきます。
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②股関節の内旋によるO脚:O脚の方に多く発生しやすい傾向です。股関節が内旋する事により、膝関節も内旋に変移する事で、腸脛靭帯と大腿骨外側上顆が擦れあいやすくなります。大腿筋膜腸筋は、股関節の屈曲・内転・内旋の作用があり、O脚(股関節の内旋)の状態だと常に緊張した状態となってしまいます。その為、臀筋や腹横筋など、骨盤を後傾させる筋肉が弱くなってしまうので、それらの筋肉に刺激を入れて、ニュートラルポジションに戻す必要があります。
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③内転筋の弱化:外側の緊張が強い場合は、内腿(内転筋)が弱くなっている可能性があります。リハビリでは、それらの筋肉を中心にトレーニングしていく必要性があります。筋肉は『相反神経支配』と言って、『表が収縮すると・裏が緩む』という作用が働きます。これは、人が動作をスムーズに行うために必要な神経の反射です。その反射を利用して、内転筋を刺激する事で逆側の大腿筋膜張筋を緩める事ができます。
ご自身での対処法
Yourself
自宅での応急処置はこのRICE処置を行ってください。慢性的な痛みであっても、アイシングを行って大丈夫です。15-20分を目安に、痛みがある箇所に対して行っていきます。痛みが強く、改善がない場合は、医療機関を受診するようにしましょう。腸脛靭帯炎の場合、リハビリで可動域・筋力を回復させる事が必要になってきます。怪我から日数が経ち、安静時の痛みがなくなったら、下記のようなストレッチを少しずつ行うようにしましょう。
【大腿筋膜張筋ストレッチ】①ベッドに横向きに寝転ぶ②下の足は曲げ、上の足はベッドから出す③自身の足の重さを利用して、脱力して伸ばしていく※20秒ストレッチ×3セット。
当院での施術
Treatment
【アスリート整体】施術+特殊電気治療+リハビリを組み合わせたプログラムです。怪我の発生から日常生活を送れるまでの期間をサポートしています。【アスレティックリハビリテーション】併設のジムで、筋力・柔軟性・コーディネーションなど、競技に合わせたプログラムでリハビリテーションを行っていきます。